サ高住運営会社さんからの相談事例(2)
満室なのに「赤字」のなぜ?
とある所のサ高住運営会社さんからの相談事例です。
1年前にオープンして、やっとなんとか満室になって「ほっと」したのもつかの間、
「赤字」なんです。との相談。
18m2タイプ全30戸 地主さんによる建て貸し20年一括借り上げ。
地主さんに支払う月額借り上げ賃料 120万円
入居者さんからもらう月額費用は
家賃45,000円 サービス費15,000円 食費35,000円
合計月額95,000円
各事業項目毎に収入と支出を見ると、
食事部門はトントン
住宅部門 45,000円×30=135万円(家賃収入)
借上げ賃料支払120万円
毎月15万円の黒字
サービス部門
15,000円×30=45万円
人件費 日中1名夜勤1名24時間1名配置
65万円
45万円-65万円=マイナス20万円
黒字の住宅部門15万円から赤字の20万円をひく
単月5万円の赤字。
一括借り上げなので、オーナーさんは構造躯体のみ
それ以外は借り上げ会社負担。
エレベーターのメンテ、維持管理費をみると完全に赤字
毎月25万ぐらいの赤字となります。
年間300万円
なんでこんな事になっているか?
建設会社さんとそのコンサル会社さんに言われたのが、
平均介護度2.5以上
実際は1,9ぐらい・・・
併設介護は訪問介護のみ
これも、当初、入居者ひとりあたり18万円ぐらいは介護報酬が入ります。
月540万円の介護報酬だと言う計画だった。
しかし、実際にはひとり単価8万円ぐらい・・・
現状は単月240万円の売上、人件費等を引くと100万円位の利益、
そこから25万円を引くので75万円が最高で50万円にも満たない月も・・・
満室でこれなので、とてもじゃないけど将来不安がある。
実はこれは結構多い話なんです。
満室だけど「赤字」
なぜ?こんなことが起きるのか?
よく言われる「平均介護度」
例えば、平均介護度2.8と設定した場合、その根拠は?
根拠が十分にあった場合、入居募集時に「介護度コントロール」を
しなければ行けません。
この介護度コントロールがあって始めて「設定平均介護度」が生きてきます。
これが、なければただ「絵に描いた餅」になってしまいます。
これからは、根拠も十分に見て行かないと危険です。
当然、2.8だと、当たり前ですが、軽度者中心では達成しません。
ある程度の中重度者も入れなければ無理です。
そして、サービス費が低すぎます。
介護保険で売り上げを上げるビジネスモデルで当初計画を立てたと思いますが、
万が一と言う時の為に、当初の計画から全部門黒字の事業計画を立てなければ
行けません。
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高齢者住宅経営研究所
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