前回は、「金持ち父さん貧乏父さん」の著者ロバート・キヨサキ氏の言葉、
「学校で、人はお金のために働くことを学ぶ。だが、お金を自分のために働かせることは知らないままで一生を終わる。」
を引用し、お金を自分のために働かせるためには、
■ファイナンシャルリテラシー(お金に関する数字や言葉を理解する力)を学ぶこと
■不動産、証券、金融商品など有効な投資先の中で一つだけ自分が最も得意とするものを見つけ投資をすること
が重要であると説明をしました。
今回は、ファイナンシャルリテラシー(お金に関する数字や言葉を理解する力)についてより詳しい説明をさせていただきます。
一言で説明すれば、「税金」「資産」「投資」「負債」「貸借対照表」といった「言葉の意味」と「お金の流れ」を正しく理解して活用していく能力のことをいっています。
まず最初に「資産」と「負債」について説明していきます。
個人の財産の中で「資産」と「負債」との見分け方ですが、
■「資産」とは、
その財産があなたのために働くもの
■「負債」とは、
あなたがその財産のために働くもの
といった区別がわかりやすいと思います。
この様に考えると、一般的に「資産」と考えられている住宅は実は「負債」であることがわかります。
それは、あなたの住宅がローンで購入されたものであれば、あなたが働いた給料の中からローン返済をしていることからわかります。
仮に、あなたが自己資金で住宅を購入している場合も、減価償却をして価値が目減りしていくのですから、結局は同じことです。自動車なども同様に「負債」に区別されます。
一方で「資産」とはどの様なものになるでしょうか?
株券、定期預金などは、あなたのお金を生み出すために毎日休まず働いてくれています。
アパート・マンションなども、健全に経営されているものであれば、あなたのために働いてくれているので「資産」と区別できます。
確かに、アパート・マンションも減価償却をして毎年価値が目減りしていますし、ローンを組んでいるものであれば返済が必要ですが、それらを支払って余りある家賃収入がある点が、住宅などの「負債」と大きな違いといえます。
いわゆる中流階級の人のお金の流れは、自分で働いた給料から「負債」のため支払いをしているので、お金を貯めるためには相当な苦労が必要です。
逆に、自分のために資産が働いてくれる状態を作り出せば、賢くお金を貯めることが出来ます。
解りましたか?
「お金のためにあなたが働くのか?お金があなたのために働くのか?」を理解することが、ファイナンシャルリテラシーを学ぶ第一歩です。
(参考文献)改訂版 金持ち父さん貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 ロバート・キヨサキ著(筑摩書房)