昨日、あんじゅうサポートクラブさんのセミナーに参加させていただきました。

テーマの一つが、「シングルマザーの住宅課題と空き家の可能性」。
講師は、追手門学院大学地域創造学部の葛西リサ准教授。

ご自身の調査結果に基づく、リアルなお話をお聞かせいただきました。

平成28年度全国ひとり親世帯等調査によると、
母子家庭は123.2万世帯で、79.5%が離婚。死別は8.0%。
就業者の44.2%が正規で43.8%がパート等。
自身の就労収入は平均200万円/年、同居親族を含む世帯収入が348万円だって。

一方、父子家庭は18.7万世帯で、75.6%が離婚、19.0%が死別。
正規が68.2%、パート等は6.4%。
自身の就労収入は398万円で、世帯収入が573万円。

シングルマザー一人負け・・・_| ̄|○

当然ですが、死別の場合は従来の住宅に住み続けることが可能です。
でも、離婚の場合は、
 ・持ち家の名義や賃貸住宅の契約者が夫
 ・家賃の安いところに住み替える
 ・DV夫からの避難
などの理由により、転居せざるを得ないケースが多いんです。

ところが・・・
 職がなければ家を借りれない→住所が無ければ就職できない→職が・・・の無限ループ。

また、離婚の半数は未就学の子を抱えるので、
 保育がなければ就職できない→収入が無ければ預けられない→保育が・・・のループも。

ここに、シングルマザー向けシェアハウスの意義があるわけ。
住まいと子どものケアが確保できれば、就労の後押しになりますね。

ただ、シングルマザーだけを集めると、ケアを必要とする時間帯が同じなので、
相互補完できないという課題が生じます。

また、大勢を占める低所得階層は、
残念ながらコミュニケーション能力が低いという現実が。

家賃を下げてその層に手を差し伸べようとすると、かえって
滞納や人間関係トラブルが増えて、採算が合わないことに・・・

空き家利活用の選択肢としてはメチャメチャ魅力的なんですが、
運営まできっちりと見ていく必要がありますね。


土地家屋調査士 大阪 和田清人(image)
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