(image)  「マンションは管理を買うもの」とよく言われています。 これは自分が住む場合だけではなく、アパートやマンション経営に関わるオーナーにとっても同じことです。 アパート・マンション経営の本番は、物件が建ってからです。建てる前までは、コンクリートがいいか、プレハブがいいか、重量鉄骨がいいか、木造がいいか、A社がいいか、B社がいいか、と散々迷われるでしょうが、本当に大切なのは建物が建ってからです。 建物が完成した時点で、大手ハウスメーカーや大手アパート会社とのつきあいは終わるわけではありません。しかし、実際は建物が完成したら終わりだと思っている会社がほとんどですし、完成したあとの入居者募集や賃貸管理や家賃保証はその会社ではやらずに、必ず別会社か系列の会社に任せているのが現状です。これでは「建物が完成したら終わりです」とはっきり言われるのと同じで、「もう1棟つくっていただけるのでしたら、また伺いますが」の世界になっているのです。大手の会社はどこも同じ仕組みになっています。建てた建築業者とオーナーさんのおつきあいは、この先5年、10年、20年と続いて、もしかしたら50年以上にわたるおつきあいになるとお考えの地主さんも多いと思いますが、現実は完成したら終わりです。 建物ができたら、賃貸管理や家賃保証、オーナーさんのお世話や税金申告などの手続きはすべて別会社が行うのであって、担当の営業マンもすべて変わってしまうのが現実です。実はこの建築と賃貸管理の両方を同じ会社でまじめにやれるところはごく一握りしかありません。たとえば私の地元の三重県の場合、三重県に本店、本社を置く建設業者の中で、建設業と賃貸管理の両方を長年にわたって1000世帯以上の管理をこなしている会社は1社だけです。後は建設だけして、賃貸管理は別会社に任せています。全国レベルでも各県に1社あればいい方だと思います。 当社では確定申告などの税金の申告のお世話も行っていますが、そこまでしている会社はほとんどないでしょう。建築会社には安く建てるノウハウやさまざまな工法に対応する技術があっても、アパート・マンション経営と入居者管理のノウハウはないのです。 自社ではこんなことができる、あんなことができると言っておきながら、前述した新聞広告の会社のように、オーナーさんの知らないところで別会社や下請けに回しているのです。 いくらいい工法で建物を建てても、その後の管理が悪ければあっという間に建物は悪くなって、入居者がいなくなります。これを未然に防ぐには、建てる前に管理をきちんとする業者なのかどうかをあらかじめ調べておくこと。管理ができない会社に、建築を任せてしまったらみすみす財産を失うようなものです。
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