マンション経営を進めていく上で、コンセプトの絞り込みを行うのと並行してしなければならないのが「危機感」を忘れないようにすること。これを忘れては目標にたどりつくことはできません。言葉で表すのは簡単なのですが、この「危機感」を持つ前の段階で、皆さんが抱える現実があります。それは「不安感」です。なぜだかわからないけれども、物事が順調に進まないような気がする、という気持ちや、新しいことを始めようとするときに、わからない事が多いからこそ余計な心配をしてしまう。ここに不安が生まれるのです。では、こうした不安を抱えたままマンション経営に踏み出してしまっていいのでしょうか?答えは「ノー」です。この不安感をあるものに置き換えなければならないのです。それが、先ほど述べた「危機感」なのです。「不安感」と「危機感」の違いは何か?「目標などを見据えた時に、自分には何が足りないか。今のままではどのような失敗が想定されるのか。失敗を未然に防ぐためにするべきことは何か。」このことは、多くの人が毎日の生活の中で抱えている感情ではないでしょうか。しかし、人と言うのは不思議なもので、自分が未知の分野に足を踏み入れた途端、こうした感情を忘れ、ただ不安に陥ってしまうのです。つまり、不安を払拭するためには、多角的に物事を捉え、それに基づいて明確なビジョンを抱き、必要なことを逆算してプランニングしていく必要があるのです。こうした考えを持つことが、私のいう「危機感」に他なりません。しかし、自分自身がいくら考えても、それがかえって不安を作り出してしまうこともあります。自分の知識では考えてもわからないことがあると、それ自体がまた不安の大きな原因となってしまうからです。そういったことで、私はこれまでに、できる限り顧客の不安感を拭い去るために、様々な対策や提案をさせていただいてきました。当然ながら、経営を続けていくということには、とてもエネルギーが必要です。日頃からアンテナを張り巡らせてニーズの変化を敏感にキャッチしなければいけません。それだけでなく、同時に「危機感」を持っていなければならないのです。ようやく、ひとつの目標や目的が達成されても、その時点で今度はそれをひとつのステップとして捉え、また次の目標を立て、そこに向かっていかなければならない。そのためには、自分自身でよく考えること。そして、それでもできないことや、分からないことがあるならばプロに相談すること。自分の頭を使って考えたうえで、誰かから借りた知恵をいうのは、今度は自分の知識になります。その知識を他の誰かと共有し、自分はまた別の知識を得る。そうやって、経営というのはまわっています。そしてそれは、見えない不安を見える「危機感」に変えていくためには、欠かすことができません。何かを考えれば考えるほど、不安はついてまわるもの。しかし、その不安をまるで足かせのように感じる必要はありません。知識を持って対峙していくことが可能なのです。
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