(image) 私は
多額の借金と
高い金利でずっと苦労しました。 その頃の私は、いい建物にしようとするあまり、
建築費をたくさん使ってしまいました。やはりアパート・マンションというのは事業の経営ですから、採算のとれる範囲での建築費でないと、結局あとで苦しい思いをしてしまいます。建築費は安く抑え、そのうえで入居者の喜ぶりっぱな建物にすべきです。長年かかってこの一見矛盾するような二つのことがやっとできるようになり、それからの私の賃貸経営は軌道に乗りました。 また、
注意しなければならないのが金利です。これも賃貸経営では非常に重要なことですが、1億円借金しているオーナーなら、2%の金利が上がると、なんと年間200万円も支払いが増えるのです。今200万円の手取りのある人はゼロ、100万円の手取りのある人は毎年100万円赤字になってしまいます。オーナーはほとんどの人が多額の借金をしているのですから、この金利に最も注意すべきです。 日本には世界で唯一、35年間も固定金利で借りられる賃貸住宅金融公庫があるのですから、なぜ皆さん公庫で借り入れしないのか、私は不思議で仕方ありません。なおかつ、今は低金利なのですから、ぜひアパート・マンションの借金は公庫ですべきです。残念なのは、これほど地主にとって有利な融資があることを営業マンが言わないという点です。それは、それなりの理由があるのですが、その理由は、紙面上では言えないことです。とにもかくにも借金と金利には十分に注意が必要です。