相談事例【想定していた金額の半分以下だった不動産】
~ビックリ!!時価価格(今売ったらいくらか)知らなかったばかりに・・~
横浜市内の旧分譲地内に、母が一人でお住いだった実家がある。
「母が、施設に入っており、誰も利用しないので売却したい」
こんなご相談がありました。
最近、このよなご相談が増えていますし、またこのような空き家が
増えており、社会問題にもなっています。
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地図上で見ると南道路の約50坪の整形地、近隣の相場から見ると、
坪40~万円あたりで取引もあるようだ。
相談者も、少なくとも、築50年超の平屋建物解体費を除いても、
1500万円位になると算段されていたようで、母の介護費用にも
充てる目的で売却処分を考えた。
不動産会社に電話やネットで無料査定をすると、1500万円位の
金額を言われ、それを元に、売却資金の使用使途を思い描いて
しまう訳です。
実際には
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老朽して、再利用が困難な平屋の住宅に
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2mを超える東傾斜に沿った大谷石の旧い擁壁が敷地を
めぐらせています。また、この地域は最小面積限度規制が
125㎡に設定されており、敷地の分割をするという選択肢
も選べません。
現状のままでは
土地として注文住宅を検討する一般の方にも、一括して土地を
買ってもらう業者にも、価値が「0」(=利用できない)である。
以前ブログ「売るに売れない不動産」
全ての擁壁をやり直し、建物を解体しなければ利用価値は見出せ
ない訳で、それらにかかる費用を概算約700万円とすると、
現状での不動産価値は、
(相場)1500万円-700万円 =800万円
さらに、業者に買い取ってもらうとなると500万円位が妥当?
これが、現実として直面するケースは、意外と多いのです。
増える空き家、時期が来たら現金に換えるつもりでも、
きちんと換金想定額を知っているのと、知らないのでは、
大きな違いです。
不動産=資産 ですが、
その資産がいくらに変わるのか?
現実を把握しておく必要があります。
また、売却するにあたり、施設に入られたお母様が売却の
意思表示が出来るかどうかも、売却するタイミングとしては
重要です。意思表示が出来ないと、後見人を選任したり、
売却の許可決定をもらったりと、公的な手続きが必要になる。
(後見人の必要性詳細については、改めて)
売る売らないにかかわらず、親の財産(=資産)一覧を
作成し、把握しておくことをお勧めしています。
【財産目録】
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一度、書き出して財産総額を出してみてください。
遺言書くにも、どうやって遺すかも、相続が発生した時にも
これ1枚の作成からスタートです。
おしまい