ゴールドエイジ(株)ではもう一年半以上かけて、この戦略づくりをしています。私達の使命は『一人ひとりに寄り添ったチームケアを提供する』。親身になって不安を解決する。歩んできた道を大切にする。ご本人とご家族の想いを叶える。想いの実現を共に喜ぶ。誇りを持ちお互いを大切にすること。『人生最高の30年間を過ごす、ワンランク上の黄金のセカンドライフを提供すること』です。 そして戦略とは、私達の『選んだお客様』に、常に一番に『私達が選ばれる』ためにはどうすればいいかを決めることです。もう1つは、私達の仕事で『日本一のリーダー』になるためにはどうすればいいかを決めることです。(1)使命は何か(2)顧客は誰か(3)顧客の求める価値は何か。この3つをグルグル何回も回して考えて、この三角形の中心に現われてくるのが『戦略』なのです。 そしてこの戦略には5つの条件があります。それは(1)誰に対して、どんな価値をどのように提供するかを決めること。(2)そして選んだ市場(高齢者事業)でリーダーになるためにはどんな卓越性を発揮すればいいのか。(3)卓越性を発揮するには、どんな知識と人材が必要かを明らかにする。(4)ビジョンを掲げて理想を追求する。(5)戦略を実行、実現する組織をつくる。『組織は戦略に従う』の言葉通り古い組織では新しい戦略を実現できません。だいたいこの5つです。戦略づくりと実行はなかなか難しいものですね。ですからもう一年半も努力しているのに、まだできていません。 まず私達がしたのは(1)我々の『使命』は何かの決定です。これがすごく難しくて、昼神温泉のホテルに泊まり込んで無理矢理につくりました。(2)次に『顧客』は誰かでした。答えは今は介護が必要な高齢者ですが、データや市場を調査すると、介護がいらない自立高齢者が80%でした。(3)では私達は日本の高齢者問題を解決するために仕事をしているのですから、この自立の高齢者も顧客にすると決めてしまいました。これで私達の顧客は『介護の必要な高齢者』と『介護は必要のない自立高齢者』の2つになりました。(4)そのそれぞれの顧客の価値は何か(?)。それぞれの顧客が求める要望は違いますから、出て、見て、聞くの作業を繰り返してお客様情報をたくさん集めました。(5)そして卓越性を発揮して日本一のリーダーになるためにはどんな知識と人材が必要なのかを考えました。そして(6)使命を実現するための『戦略』を今現在策定しています。今月は4月なので、あと2・3ヶ月で完成する予定です。 要するに戦略とは『日本一になることです』。その日本一はお客様が決めることであって、自分で日本一と言っても誰も認めてくれません。顧客からあなたは日本一ですねと言われるか、または高齢者事業の業界から数字的にも、あなたの会社は日本一ですねと承認されないと日本一ではありません。そして日本一にならなければ戦略づくりは失敗ですから凄く難しい。戦略づくりは苦しい作業の繰り返しでした。 しかし楽しいこともありました。それは『出て、見て、聞く』の顧客の要望をお聞きする『生活向上委員会』の集まりでした。社員さんが入居者さんを集めて、お茶を出して、お菓子を出して、皆さんのご意見をたくさんお聞きするのです。その意見の内容も大切ですが、お聞きする私達の姿勢を入居者さんが一番に喜んでいただいたことです。良く聞いてあげること、どうもこれが一番のご要望であって、要望の内容は重要ではありませんでした。意外でしたが、お聞きすること自体が、ご満足だったのです。不思議な体験でした。
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