日本の賃貸住宅は「安かろう・悪かろう」と言いましたが、しかし、本当のところは違います。「高かろう・悪かろう」なのです。 狭くても、使い勝手が悪くても、防音や気密性などが期待できなくても、「安いから」という理由ですべてを許してきた人にとってはショックな話かもしれません。けれども、日本の賃貸住宅は狭くて貧しいのに世界で一番高いのは、紛れもない事実なのです。 東京や大阪を含めて、平均的に所得の30%が家賃・共益費・駐車場などの支払いに消えています。世界標準は所得の20%以内です。私が住んでいる三重県は東京と比べれば家賃は安いほうですが、それでも高いと感じています。 日本の賃貸住宅の平均的な広さは44.5m2(13.4坪)です。ここに平均的な家庭では、家族2.8人が暮らしていることになります。 対して、諸外国では、ドイツ75m2(22.7坪)、フランス77m2(23.3坪)、イギリス90m2(27.3坪)、アメリカ110m2(33.3坪)が平均です。世界的に見ても、日本の賃貸住宅が狭すぎるのは一目瞭然です。日本の地価が高いといっても、ニューヨークも日本と同じぐらいの地価なのですから、理由にはなりません。 そして、防音性や気密性の問題。隣室の夫婦喧嘩が筒抜けで、下の階の夕飯の匂いが充満するような部屋では、プライバシーも何もあったものではありません。こんな住宅に所得の30%も支払うのは多すぎます。10%でも多いぐらいです。 この理不尽な現実を、私たち賃貸住宅業界の人間は変えていかなければなりません。安くて広くて快適な賃貸住宅は、実現できます。それを実現できないのは、業界の人間とアパートやマンションを建てる地主やオーナーが現状を変えたいと思っていないからです。賃貸住宅は入居者のためにあることを忘れているのです。 そして賃貸住宅の問題は、他人事ではありません。国を挙げて真剣に議論しないと、不要となった賃貸住宅が建ち並ぶ、寂れた街が日本中に出現することになります。過去に日本がどれだけ無策で住宅をつくってきたのかについては後述しますが、この点を改善しない限り、日本は「美しい街」を取り戻せないでしょう。昔は、外国人が日本を訪れると、「美しい国だ」と絶賛したものなのに、今はそんなセリフは聞かなくなりました。 もうこれ以上、美しい日本を壊さないで欲しいのです。そのためには、一刻も早く業界の問題点を改善していかなければなりません。
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