マンションの経営者であるオーナーさんがマンションを建設する時には、今までのマンションがどうだったか、ということではなく、ありきたりなものではないオリジナリティに溢れるマンションを建てなければ、この過剰供給時代では入居率に悩まされることになってしまうことでしょう。けれども、どれだけ素晴らしいマンションを建てても、時期やタイミングによっては、思うように入居率が上がらない場合があるのも事実です。そこで重要になってくるのが、オーナー自身の“経営戦略”です。例えば、他のマンションと同じような宣伝の仕方をして、同じように世間にアピールしていても、情報すら溢れている今の世の中では、誰の目に止まらない可能性が多いにあります。つまり、入居者の募集の仕方にこそ、他とは違う方法が求められているのです。部屋を探している人は、何件も同じようなマンションをまわって歩いています。その時点で、見に来た人に、その部屋で実際に暮らしていくことをイメージさせることができず、他の物件とは違った印象を持ってもらうことができなければ、契約することはありません。必要なのは、オーナー自身で入居者にその部屋を選んでもらえる仕組み、というのを作りださなければいけないということです。その一つの方法として、部屋の中に「ポップ」の設置をお勧めすることが多いです。「そんなこと?」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、これが案外、効果を発揮します。なぜ、ポップをお勧めするのかと言うと、まず、オーナー自身が自分の物件の良いところを考え、実際にそこに手作りのポップを貼っていきます。その作業の中で、オーナー自身が、自らの物件の特徴を再認識することができますし、不動産会社の営業マンは、何万と扱っている賃貸物件の一つ一つの特徴を覚えているわけでもありません。そのため、いちいち「この部屋はここがいいですよー」などと説明はしてくれません。内見者にとっても、部屋の特徴がわかりやすく、実際に住んでみた時のイメージがしやすくなります。滞在時間も必然的に長くなりますので、記憶にもとどまりやすいと言えます。あるオーナーさんが、ポップを貼っている部屋とそうでない部屋で実験をしたところ、部屋に案内した人数は同じなのに、貼ってある部屋に案内した方が、成約率が高かった、ということがありました。評判が良かったのは入居者に対してだけでなく、案内を頼んでいた業者からも、ポップのおかげで案内がしやすかった、といって喜んでもらえたそうです。これは。ただポップを作って貼るというひと手間が、成約率のアップと業者との信頼につながったという良い例です。また、宣伝の仕方だけでなく、実際の賃貸物件の貸し方というのも経営戦略の中で考えるべきです。部屋を借りる時には、必ずといっていいほど保証金というお金が必要になります。けれども、長期の収支計画によっては、この保証金を全く取らないという方法も十分に考えられます。長期的にすべてを家賃で回収していくことを考えれば、保証金は必要ない、という場合もあるからです。これがなければ、入居者が引っ越してくる時に必要な初期費用が大幅に変わってきますので、これもまた入居者にとってはその部屋を選ぶ明確な理由の一つになり得ます。このように、ほんの一例ではありますが、実際に何かを作るときや、顧客と接する時だけでなく、経営の中では毎日想像力を使って新しいことを考えていくのが大切です。現実的に、何か新しいことを実践しても思っていたほど結果に繋がらないこともあります。しかし、それは無駄にはなりません。一つのモデルケースとして考え、商品と同じように戦略にも改善と改良を加えていけば、それは後の経営に繋がるステップの一つだと考えられます。
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