昨日、
SG阪神いきかた研究会の勉強会を開催しました。
テーマは、「成年後見だけでは解決できない!?終活制度とその実態」。
講師は、(一社)いきいきライフ協会の横田憲人さんです。
教科書ではわからない、実務上の問題点をいろいろお教えいただきました。
高齢者が不安に思っていることは、
1位:通院、買い物・・・40.5%
2位:緊急時の手助け・・・29.9%
3位:洗濯、食事・・・29.6%
誰も死後のことなんて不安に思ってない!・・・(^^;
さらに、いわゆる2025年問題。
高齢者の5人に1人が認知症。
でもね・・・裏を返せば5人中4人はしっかりしてらっしゃる。
要は「終活」よりも、目の前の日常生活が不安なんですね。
そのために、成年後見制度があるじゃない?とお考えですが、
次のような事柄は、成年後見人は面倒見てくれません。
・認知症ではないけど、支払いのために銀行へ行くのが大変
・高齢者住宅に入居したいけど、身元保証してくれる親族がいない
・終末期の医療方針を代わりに意思表示してくれる人がいない
これらは、任意後見契約とは別に、財産管理契約や身元保証契約が必要。
でも、依頼する側がこれを理解していないからモメるんです。
整理すると、
成年後見人は、
本人の財産を守る人
本人が死亡すると後見は終了 ←ここ大事
後見人は身元保証人になれない(利益相反)
身元保証人は、
身元引受、連帯保証、終末期の医療方針が主な仕事
入院時など緊急時の対応、費用清算
病院でお亡くなりになると、24時間以内に出せと言われます。
成年後見は終了してますよね?
誰が葬儀を手配します? って話。
死んでからの遺言も重要。ボケてからの後見も重要。
でも、平均寿命と健康寿命との差が大きくなった現代においては、
ボケるまでの日常生活支援もちゃんと契約しておく必要がありますね。
土地家屋調査士 大阪 和田清人(image)