(image)  バブル崩壊直後、政府は住宅投資により経済が再び活性化するよう、個人の返済能力の2倍を超える一戸建て住宅や分譲マンションの住宅ローンを実施しました。実に年収5倍以上の貸付金額です。 大手銀行や住宅金融公庫の融資つきで、大手住宅会社やマンション業者の物件が売られていました。大手企業は膨大な売上と利益を出して急成長しました。まだマイホームは資産だと信じられていた頃です。一家の大黒柱が突然病で倒れたり、会社が倒産しても、マイホームを売れば購入時のお金が戻ってくると信じられていたのです。 やがて、それが真っ赤な嘘だと言うことが分かります。 買った瞬間に新築住宅は「中古」となり、中古住宅となれば価格が購入時の半分から3分の1になってしまうのです。つまり、購入者は実際の価値の倍以上もする料金を、この先何十年も支払い続けていかなければならないのです。 会社の倒産やリストラなどの事情でマイホームを手放さなければならなくなったときに、購入者はその事実に気づいて愕然とします。売りたくても価格が安すぎて売れないのです。最悪の場合は、住宅ローン破産や、サラ金などからお金を借りて多重債務に陥り、命を絶つ人もいます。 現在は、さすがに一戸建ての住宅業者も無茶な価格を設定することはなく、住宅の価格はかなり下がりました。しかし、都心部に分譲マンションが次々と建っている関係もあり、一戸建て住宅の供給数は年々減っています。このままでは事業が立ち行かないと、大手ハウスメーカーが次のターゲットとして選んだのが、今まであまり不動産経営に参加したことのない地主さんです。 今、人口30万人の四日市市だけで年間に約200棟もアパートやマンションが建っています。この先も新築アパートやマンションは増え続けます。しかしそのなかで30年後、50年後に経営を続けていられるのはごくわずかでしょう。空き家になり、メンテナンスを怠り、幽霊屋敷となったアパートやマンションが全国で発生するはずです。家賃保証も2年ごとに家賃が下がるのでは何の保証にもなっていないのです。 日本は、また戦後の木賃アパートと同じ過ちを犯そうとしているのです。それを分かっていながら止められない現状に歯がゆさを感じています。
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